伝統と革新の資生堂
資生堂。その会社名を聞くとすぐに「世界の」という形容詞をつけたくなるよね。
世界の資生堂。世界のSHISEIDO。うん、いい響き。
今や日本のカウンターはいつも満席な資生堂が、2018年8月1日に新規SHISEIDOメークアップを発表したのは記憶に新しい。
突然の発表に驚きと期待で胸を膨らませたのは私だけではないはず。
今日はそんな最先端の新しいSHISEIDOについての愛を伝えようと思う。
かなり長くなると思うけど、お暇なときにでもかるーく読んでもらえれば。
新規メイクアップの特徴
資生堂の歴史
詳しく言うと翌年ウィーンで開かれた万国博覧会には刀が出品され、その後1876年に廃刀令が出て刀の時代は終わったと言われていく切ない時代。
当初は調剤薬局としてスタートしたが、その25年後に化粧品業界へと進出していったわけだ。
その後様々な商品を打ち出し(詳しくはお調べ願いたい、省略)今や国内シェア1位、世界シェアトップ10入りという誰もが知る企業となったね。
その会社が従来のメイクアップの入れ替えまで検討(そして実行)して発表したのが今回の新作だ。
新規SHISEIDO メイクアップ
今回のメイクアップは日本の力をより世界に広めていくことになると確信している。
まず色出しや機能性がより高められた。そして何より全く新しいテクスチャーこそが個人的に今回の製品の最大の魅力。
「GELS」「DEWS」「POWDERS」「INKS」の4つのテクスチャーに注目して作られたメイクアップ。
これは試してもらわないと本当の凄さはわからないと思っているけど、とりあえずこの興奮をこの後ここで吐き出させてほしい。
そしてツール。世界に誇る日本の熊野筆の職人技術を詰め込んだ手作り。
圧倒的な肌への触れ心地、濃淡を完璧に作り上げられる使い心地。
職人が埋めこんだ筆の毛一本一本とその間に、繊細な粉を含ませ「メイクアップ」のクオリティを上げてくれることになる。
パッケージもスリムでスマートに、新しいSHISEIDOだ。
エッセンシャリスト アイパレット
解説めいたこと終了。あとはもう試して。感じて。
とりあえず今回の購入品の一つエッセンシャリスト アイパレットを紹介しようかな。
私が購入した色は「05 Kotto Street Vintage」。
今回のアイパレットは東京の通りからインスピレーションを受けたネーミングなわけだけど、確かに東京の骨董通り(青山にある)からこのパレットの色を生み出すの、わかる気がする。
骨董通りって、結構こだわりの強いセレクトショップとか飲食店とか勿論骨董品店とか多いんだよね。
洗練された雰囲気、正統派かと思いきやどことなく背後に闇を背負っているというか。
癖のある雰囲気があるわけだよ。
上で言った洗練と正統という点が個人的にはパレットのブラウンだな、と思う訳。
マットなブラウンで洗練されて、シアーなブラウンで正統に攻める。
そして紫がかったブラウンでアンニュイな雰囲気を仕上げる。
まさに骨董通りそのもの。
スウォッチも撮ったのでよければ。
太陽光の下と
室内蛍光灯の下。
いやあ、やっぱり一番右のパープルブラウンが抜群にお洒落だね。
それと、多分このパレットを資生堂公式サイトで見るとマットとシアーの質感がいまいち伝わりきらないと思う。
エッセンシャリストアイパレット | メーキャップ | SHISEIDO | 資生堂
なので、とりあえずそれより少しわかりやすい画像を上げていくね。
全体的に粉質はふんわり、ザラツキもゼロで二重幅にも溜まりにくかったな。
マットと
シアー。
キラキラはするものの、全く下品にならないし浮いて見えることもないので非常に使いやすい。
目元を極端にシンプルにしたい場合がマット2色だけで仕上げてもいい感じ。
関係ないけどこの腕少し毛が生えていて汚いね、お目汚し失礼。
1年前に3年かけたエステ脱毛が終わったけど光が反応しきらない色素の毛はやっぱり効きが悪いのかつるつるにならないね。
撮影日の夜処理したけど。どうでもいいね。
まあ脱毛についてはまた今度書くからよければ読んでみて。
ちなみに4色入って4000円なので、1色あたりのお値段はプチプラ並み。
私は化粧品の単価について考えるのは好きじゃないんだけど、まあそれが気になる人にもおすすめだよってこと。
更にパッケージがかなり薄い。
iPhoneSEとの比較。
出張とか友人との旅行とか泊まりのとき、長めの宿泊だとアイシャドウ何をどれだけ持って行こうと悩むけど、このパレットはそんな面倒ごとも解消してくれる。
マットオンリー、シアーオンリー、全色使用、左3色のみ、真ん中2色のみあたりが私の目には合いそうなんだけど、これだけでバリエーション豊かでしょ。
それでいてこの薄さ。危ないから禁止だけど、物理的にはポケットに入れても気にならない薄さだよ。
こういう部分が革新的なんだよね。
とにかく満足度の高いアイシャドウパレットだということ。
とりあえずアイシャドウはここまで。
ヴィジョナリージェルリップスティック
さてきました、今回本命だったこのリップ。
ジェル。ジェルってなんだよ?
リキッドか?でもスティックだぞ?
ジェルだよ……
未知のテクスチャーだったよ。これは他にはない。正に研究開発の賜物。
しっとりしているのに、唇の表面はこっくりした潤いではなく瑞々しい潤いを感じる。
この感じはリキッドリップっぽい。
少し時間が経つとこっくりした潤いに変わっていく。
ここはバームっぽい。
色はのせた瞬間から高発色なんだけど、少ししたらきっちり密着。
ずっと色が変わらず高発色のままなんだよね、愛。
スティックタイプだから塗り直しも楽で使いやすいよ。
まず全色購入品スウォッチ。
太陽光の下と
室内蛍光灯の下。
何度でも言うけど、やっぱり高発色すぎるよ。そして塗り心地が良すぎる。
リップクリームや下地なんていらないもん。
それなのに、これまた持ちが良いんだよ。
カレーを食べても落ちなかった。凄い。
こんなんハートを奪われるに決まってるでしょ。
続いて各色について。
どの色も公式で見る色とは結構違うので、そこは念頭に置いてほしい。
ヴィジョナリージェルリップスティック | メーキャップ | SHISEIDO | 資生堂
201 Cyber Beige
正直サイバー要素どこだよ。全くわからん。
ただベージュでもオレンジ寄りの発色、顔色を死なせずに唇の色を消しつつ色をのせる、みたいな。
女性らしく品のある雰囲気にも、バチバチのモードにもできると思う。
唇の色が濃い人はこの色の良さを感じにくいと思うのでご注意。
212 Woodblock
木のレンガですね。そのまんま。
木のブラウン要素とレンガの赤要素。
実際の色出しに忠実なネーミング、最高です。
この色はルージュルージュの人気色、BR332 アンバーアフタヌーンの後継色として社内でデータ発表されている色なんだよね。
ということで比較画像。
太陽光の下と
室内蛍光灯の下。
ぶっちゃけ全く似ていない。
アンバーアフタヌーンの後継色として、この他にモダンマットパウダーリップスティックの507 Murmurと508 Semi Nudeも発表されているんだけど、この二色も全然似ていないんだよね(余談だけどMurmurという単語を見ると自作サイト時代から夢女の私の何かが反応する)。
モダンマット パウダーリップスティック | メーキャップ | SHISEIDO | 資生堂
あまりパーソナルカラーについてうるさく言いたくないけどこれは言いたいから書く。
そもそもアンバーアフタヌーンはPC秋向けだったけど、507と508はPC夏(特に夏スモ)向けだと思う。
どうしてもアンバーアフタヌーンじゃなきゃダメな人は、まだ生産しているから今のうちに買ったほうがいいかも。
223 Shizuka Red
毒々しさが一切ないけどくすみすぎていない、ひたすら美しいレッド。
東京から感じる空気からのネーミングとのこと。
私としてはこの色はお江戸の夜って感じたけど。まあちょっとよくわからない。
今回買った色の中では一番どんな場でも使いやすい色だと思う。
塗った瞬間若干青みを感じた気がしたけど、多分気のせい。
気にならない。
228 Metropolis
大都会の名にぴったりなブラウンリップ。
モード系に使ってねと言われたけど、普通に私のおとなしめの私服でもマッチしたよ。
とにかく強いイメージ。この色が一番最先端っぽい。
BAさんに212と似ていると伺ったから比較。
太陽光の下と
室内蛍光灯の下。
212は職場でもオッケーだと思うけど、228は結構パンチが強いかも。
あとは特に特別言うことはないです。
比較画像が一番語っていると思うので。
皆大好きな花椿マークはキャップのてっぺんに入ってるよ。
それと、今回のは外箱がお洒落。
うまく言い表せないんだけど、純文学が好きな人とかの性癖に突き刺さると思う。
とにかく、箱を手にした瞬間からシルバーの袋から取り出してキャップをあけて唇に塗るその時まで、そして唇を見て一日うっとりできる、革命のリップ。
リップのおすすめの使い方や絶対見てほしい画像など
212に201を重ねる
これはアンバーアフタヌーンとの比較も出します。
太陽光の下と
室内蛍光灯の下。
初めはアンバーアフタヌーンに似るかと思ってやったんだけど、全然似なかったね。
ミルキーさが加わってより可愛い印象になる。
NARS LINDAよりブラウンが強い、ただ可愛さの方向性は同じ。
201はブラウン系のリップなら何に重ねても遊べると思うから、とりあえず一本買ってほしい。
手持ち赤系リップとの比較
223を購入前にネットで見たときに、先日購入したKANEBOのウェアリングキープルージュ09と少し似てるかな?と思ったからまとめて比較してみた。
太陽光の下と
室内蛍光灯の下。
結論から言うとSHISEIDOとKANEBO、似てなかった。
唇に塗ると、SHISEIDOはとにかく鮮やかな赤!って感じでKANEBOは唇をめちゃくちゃ健康に見せてくれる赤!って感じ。
それとルナソルとVain、この写真からもわかる通り結構青みを感じる色なんだよね。
基本ヴァセリンの上からぽんぽん塗りにしている。
イエローグロスをのせたりしてもいい。
髪色が暗め、もしくは青みが入っているときなら何も問題なし。
まあそんなときがそもそもないので、まとめ髪で誤摩化してる。
212と228とスローライドの比較
今回一番伝えたかったのがこれ。
仕上がった唇を見て思ったんだけど、212と228はNARS パワーマットリップピグメント 2760 スローライドと似てる。
太陽光の下と
室内蛍光灯の下。
似ているんですよ。
詳しく見てみると212が一番黄味が強め。マイルドな顔になれる。
スローライドはこの絶妙な赤みがやっぱりいいよね。時間が経って馴染むとより赤っぽくなって色気を出してくれるのがグッド。
228は赤みが殆どない茶色だから、唇を主役にしたいときにおすすめ。私はDior バックステージ コントゥールパレットやシャネル レ キャトル オンブル 268の赤以外でヌーディな目元にして合わせてるよ。
ちなみに、このスウォッチではスローライドは何もつけていない腕に指で広げて撮影したのでちょっと注意。
というのも、私は普段から保湿剤をつけた上からスローライドを指に取って使っているんだよね。このスウォッチでは保湿剤はつけていないけど。
理由として、あまり派手に唇を主張させると顔全体の印象が負けてしまうから。
ただ、顔のパーツ配置の関係もあって、顔のセンターラインに関しては隙ができるとそれはそれで途端に間の抜けた雰囲気になってしまう。
なので、指に取ったスローライドを上唇の山と下唇の底にのせて、そこから外側に向かって指でぽんぽんと馴染ませて、色気と強さと優しさのバランスをとっているよ。
今まで週5でスローライドだったんだけど、ここ数日は塗り直しのしやすさもあって212を特に使ってる。週2でスローライド、週4で212、休日1日は228みたいな使い方の予定。
とりあえず、今後の生活はスローライドとヴィジョナリージェルリップスティック212に支えられていくと思う。
これがないと生きていけない。
使うときの注意
ヴィジョナリージェルリップスティック、少し柔らかめなので、使い始めの円の縁が尖っているときに使うとちょこっと削れるかもしれないので注意。
こんな感じにね。
まあこれが起きたとしてもこのリップは最高なので問題なし。
伝統と革新の資生堂
長くなってしまったけど、とにかく今回の製品は「日本」「世界」「伝統」「革新」の全ての要素が詰まったものばかり。
よく「売れている製品をなくすなんて企業はどうかしている」とか聞くけど、寧ろ廃盤にしても新製品が売れるとわかっているからこその挑戦でしょ。
そういうの好きだよ。
まあ何より売れ行きがいまいちなら微力ながら私も売り上げに貢献していくので。
皆も買ってね。
今回の文章からわかる通り、新作の中での私の推しはヴィジョナリージェルリップスティックです。
落ちない、塗り直しも楽、乾燥知らず、持ち運びやすいサイズ。
美しいフォルム、斬新な色出し、安定した高発色。
実用性一辺倒じゃあ華がねえ。見た目だけじゃ話にならねえ。その点、このリップはどっちも備えてる。
とにかく買ってよかったと胸を張って言える製品ばかりなので、ぜひ皆さんも店頭に足を運んでみてほしい。
今日も今日とて、資生堂に感謝して生きていきたい。